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読書感想@戸梶圭太『判決の誤差』 [読書]

お久しぶりねの読書感想。
今回は 戸梶圭太の『判決の誤差』

判決の誤差

判決の誤差

  • 作者: 戸梶 圭太
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本

この戸梶圭太さんは、全く初めて読む作家さん。
デビューは、新潮ミステリー倶楽部賞受賞の、『闇の楽園』(1999年)
有名なのは、映画化されたらしい『溺れる魚』
それ以外にも、並んでいた本棚にはタイトルだけ見ると判断すると、ハチャメチャな作品がずらりと並んでいたんだよね。
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『レイミ―聖女再臨―』『ギャングスタードライブ』『湾岸リベンジャー』
『なぎら☆ツイスター』『未確認家族』『牛乳アンタッチャブル』『燃えよ! 刑務所』
『ドクター・ハンナ―死と踊る美人女医』『さくらインテリーズ』『天才パイレーツ』
『自殺自由法』『アウトオブチャンバラ』『ちぇりあい―ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ』
『宇宙で一番優しい惑星』『バカをあやつれ!』などなど・・・
(本のタイトルは、後で調べてコピったものです)
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作者の名前と、意味不明のハチャメチャなタイトル名だけは、知っていたんだよね。
機会があれば読んでみようと、気になっていたといえば、気になっていた作者さん。

作者のページはこちら。
http://www.tokajungle.com/

さてさて、そんな中、目を惹いたのは、本作品の帯。


<表>
人を裁く準備はあるのか?
凶悪事件の裁判に選ばれた6人の裁判員。判決を下す彼らにあるのは、正義か、打算か。
瞠目の法廷ミステリー
<裏>
2009年5月。私たちが裁判に参加する。対象になる事件は、殺人・強盗などの重大な犯罪。
“市民感覚を反映する”ということだが、法律の専門家でない私たちにできることは何なのか。
人が人を監視し、裁く時代。真の“民意”が剥き出しになるとき、私たちはどう生きるべきか。
リアルな社会をリアルに描く、リアルな法廷ミステリー。
「その語り口に、騙されるな」

となっている。
これは、今話題の裁判員制度に関するミステリーで面白そうじゃないか?と手に取った。

が・・・

完全に、タイトルと帯にだまされました。

簡単な紹介です。

裁判員制度により、選ばれた一般市民6人。
彼らは、若者が犯した変態的な殺人事件を担当する事となるのだが、
この6人が超個性的。
主人公は、そのうちの1人で広告代理店勤務。
ただ、自信過剰で、女性にだらしない、打算的な男。
同じく裁判員に選ばれた美人アイドルを口説こうとしたり・・・
それ以外の裁判員は、凶暴おやじ、躁鬱病の人、異臭男など・・・これで裁判できるの?
と思える人々で、物語が進む。

テンポよい話だけど、ハチャメチャ。
なんだか下品で、ありえないだろう・・・って展開。

とはいえ、こんな人々が裁判員に選任される可能性もあるわけだしね。。
ありえなくもない??

話の途中では、裁判員に選ばれた人に関して、名前などの個人情報から 性癖まで、
ありとあらゆる事が調べられて、ネット上に公開されるなんてこともあったりして、
ある意味では、今の制度に対しての危険性を警告していると言えなくもない・・・

でも、話そのものは、破天荒な痛快エンターテインメント。
あれ?帯には、「リアルな社会をリアルに描く、リアルな法廷ミステリー」とあったのに・・・
ミステリーの要素はどこへやら???
もっと真面目な話かと思ったんだけど・・・

ボクはちょっと・・・

裁判の基となった殺人事件の犯人の一人に”岳人(がくと)”、被害者の一人に”流梨(るなし)”とあったのは、お遊び感覚の命名だね。

帯に書いてあった最後の『その語り口に、騙されるな』と言うのは、話の内容ではなくって、
帯に書いてあることに関してだったんだね・・・
と後で分かる。

興味がある人は・・・ドウゾ。


タグ:戸梶圭太
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コメント 5

nano

ライトノベルっぽいですねw
by nano (2009-06-23 01:15) 

デルフィニウム

興味をひくための本の題名の付け方ですね。
ブログのタイトルをつけるのに参考にしようかな?^m^
by デルフィニウム (2009-06-23 08:49) 

k-sakamama

法廷ものは硬くて難しく退屈なイメージがありましたが、
読みやすいんですね?
最近、硬い本はすぐに眠たくなってきます。^^
ちょっと本屋さんで見てみますね。(笑

by k-sakamama (2009-06-23 10:43) 

街の電気屋さん

本を選ぶ時、帯見て決めたりしますよね。。。
あまり内容と違ってたらガックリしちゃうかも^^;
by 街の電気屋さん (2009-06-24 00:46) 

まちびとん

★ ご訪問・nice!・コメントありがとうございます m(__)m

☆ nano さま
そうですね。表紙に騙されましたが、かなり軽めの内容でした。

☆ デルフィニウム さま
あっ。それいいですね。
今度の記事に使ってみようかなぁ・・・

☆ k-sakamama さま
法廷モノと言えるかどうか・・・
読みやすいのですが、推理小説の形態ではありません。
眠くはならない内容なのですが・・・中身があるかどうかは・・・ちょっと・・・

☆ 街の電気屋さん さま
そうなんですよね。
客を惹きつけるのには最適なのですが、そこに偽りがあっちゃだめですよね。元もとのファンの人ならそれも楽しめる点なのかも知れませんが・・・


by まちびとん (2009-06-25 02:22) 

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