読書感想。恩田陸『ねじの回転』 [読書]
最近、忙しかったのか、暑かったからなのか、本がぶ厚かったからなのか、
この『ねじの回転』450ページの本を、読み終えるのに、一月弱かかったよ。
内容は、非常に濃くって、
簡単に言うと、戦前の日本の二・二六事件にタイムトラベルする話。
ただ、内容はそんなに単純じゃなくって、
タイムトラベルが一部の組織で可能となり、過去の歴史を修正した事により、未来社会で奇病が発生する。
で、その病気の根源を正すために、選ばれたのが、二・二六事件の舞台。
そこで、史実どおりに 再度同じ出来事を行ない、正しい歴史として「確定」するのを目的とする。
未来とやり取りできるのは、二・二六事件の重要人物である3人のみ。
歴史どおりにうまく進まないと、「不一致」となり、再度過去に戻ってしまう。
機械の故障、第3者の登場により、だんだんと歴史とは、だんだん異なってきて、
3人もそれぞれ日本の行く先を考え、歴史とは異なった行動をしはじめてしまう(気持ちは解るね)。
二・二六事件を詳しく知らなかった僕は、登場人物と出来事のイメージが最初なかなかつかめなかった。
ネットで歴史を調べたりもした・・・(無知な僕です。)
話が進んでいくうちに、断片的にしか解らなかったこと、謎の登場人物、が 解明され、1つにまとまっていった。
へぇ~。
もう一度、読み直すと、色々な謎がもっとシックリ来るんだろうけど、
基礎知識がない分、導入部が難しかった。
タイムトラベルを扱った作品としては、異色かと思うよ。
歴史ものとしても楽しめる 上手く出来たSF作品。
面白かったけど、難しかった。と言うのが感想。
歴史詳しい人には、もっと楽しめるかと思うね。
★★★☆☆(5点満点で3点かな)
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