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読書感想@ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』 [読書]

かなりお久しぶりねの、読書感想。
これは、圧倒的な雪のため、家から出ることが減った機会に読んだ本。
インドの現役外交官 ヴィカス・スワラップ作の『ぼくと1ルピーの神様』
ぼくと1ルピーの神様

ぼくと1ルピーの神様

  • 作者: ヴィカス・スワラップ
  • 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2006/09/14
  • メディア: 単行本
ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

  • 作者: ヴィカス スワラップ
  • 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
  • 発売日: 2009/02/20
  • メディア: ペーパーバック
http://www.tkd-randomhouse.co.jp/q_and_a/index.html
2009年に映画化された『スラムドッグ$ミリオネア』の原作であり、
その年のアカデミー賞を沢山の部門にて受賞した作品でもある。

クイズ番組「十億は誰の手に?」に出場した、主人公の18才のウエイター。
このクイズ番組で、もごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ち取るのだが、
この主人公、孤児で教養の無い少年が難問に答えられるはずが無い・・・とのことで
インチキの容疑で逮捕されるが、女性弁護士によって救われる。

このクイズ番組は、4択の問題。
1問勝ち進むごとに、賞金総額がドンドン増していくもので、回答者にはヘルプ機能として、「友人への電話 」「4択を2択に出来る」もある。
完全に、日本の「クイズ・ミリオネア」の企画のパクリが土台となっている。

さて、ストーリーは、主人公が、過去を回想しながら、女性弁護士に語っていくもの。
それにしたがって、クイズ番組に一問ずつ回答していく様子が録画された番組のDVDが再生される形で進んでゆく。
そこで、主人公がなぜクイズの正解を導く事が出来たのかが明らかになっていく。

12章で構成された作品であり、その1章1章に、それぞれの主人公の年齢時期は前後しながらも、時点時点での物語が散りばめられている。
それぞれが孤立した物語であり、時点も前後しているのだが、最後になると、色々な物語が一つの線として繋がる感じは爽快。

また、インド国内で存在する、殺人、売春、人身売買、幼児虐待など、色々な問題も書かれており、
インドの様子を垣間見る事が出来る。
 どのエピソードもインド国内の悲しい情景を描いていながらも、結果として、主人公の少年は、悩み苦しみながら、自分だけを信じ、頭の回転のよさによって 色々な苦難を乗り越えていく。

インドの現在に事情がどうなのかは 知る事が出来ないが、
読み終わったあと、なんとなくホッコリと幸せな気分になる一冊である。

主人公の存在に助けられた感があるね。

なかなかお勧めの本。
外国の作者の小説って、登場人物が全てが長いカタカナで、覚えにくくって、
最終的に、別の人と混同する事があるんだけれど、さすがに本作はOKでしたね。

機会があれば、ゼヒゼヒ(^^)v

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コメント 2

qoo2qoo

最近、本読んでないなぁ!教科書しか・・・(笑
by qoo2qoo (2011-01-19 17:42) 

まちびとん

☆ qoo2qoo さま
nice!&コメ ありがとうございます。
本読む機会ってホント減っています。
少しでも活字に触れないと脳が退化しそうに感じるんですよね。。
by まちびとん (2011-01-23 01:16) 

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