読書感想。本多孝好『正義のミカタ』 [読書]
以前に一度 本多さんの本を読んだことあり、今作で2冊目。
タイトル&表紙に惹かれてしまい、この本を手にとってしまった。
さて、内容はと言うと、
高校時代にいじめられっ子だった主人公が、大学で今までの生活を変えようとしていた。
が、大学でも同様にいじめられようとした所を、ボクシングの達人に助けられる。
彼は、主人公の特技『殴られるときに目もつぶらずにパンチを痛くない箇所にずらす』に驚き、
主人公を、学内の正義を守る「正義の味方研究会」に入部させてしまう。
主人公はボクシングの練習を行なったり、正義の味方研究会として活動したり、
クラスの美人の子に恋をしたり、と、大学生活をそれなりに楽しんですごす。
と、前半は学園物っぽく、軽い感じで楽しそうな話で、先が気になりながらページをめくる・・
中盤からは、学内での怪しげなサークルの潜入捜査を研究会から依頼され、
その中で親しくなる先輩との話がメインとなってくる。
人生観の話となっていき、
人間は、上・中・下と階級・格差があって、それを不公平と考えてはいけない。
とか、なんとか、と話が展開されていったり、
将来がどう とか、 社会がどう とか、 の概念の話になっていく・・・
そのあたりで、なんだか話がずれていって、中だるみ気味。。
後半では、「正義」とは何なのか?
「正義」と行動する事で、その自分をカッコいいと感じていないのか?
それは「正義」なのか?
「正義」の考えかたの違いは人それぞれである事。
などと考えながら、行動する主人公。
意外な感じの結末なんだけど、何だか消化不良で、納得出来ない感じ。
恋の話も途中切れになったまま・・・
友人との関係も釈然としないし・・・
ううん・・・
前半のイメージで話が進めば面白かったかも・・・
マイナス思考の主人公が、変わって行く感じで楽しめたのに・・と思ってしまう。
伝えたかったのは、中盤の話なのか?
「正義」についての結論も出ていないような・・・
これは、結局 読者への疑問提起なんだろうか??
という訳で、LUNA SEAの『BROKEN』の歌詞を思いだしたよ。
♪~ニセモノの優しさを振りかざすより~今 心の剣を抜こう~♪
って。ちょっと主題が違うかな・・・
★★☆☆☆(5点満点で2.5点?)
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