最近音楽ネタが続いています。
今回は、お久しぶりねの LUNA SEA のアルバム作品紹介シリーズ。

LUNA SEAについては 今までにも作品紹介してて、

若さでギラギラしている、デビューアルバムの『LUNA SEA』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2007-09-04
緻密な、メジャーデビューの『IMAGE』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2007-09-19
メロディアスな『EDEN』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2007-10-25
精密さと豪快さが ぶつかり合った『MOTHER』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2008-05-29
重圧感・緻密さ・構築美の『STYLE』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2008-06-28
そして、この前発売された、一番新しいベスト『COMPLETE BEST』
http://shiningbrightly.blog.so-net.ne.jp/2008-11-13

今回は、『STYLE』の次の作品で1998年発売の『SHINE』

SHINE

  • アーティスト: LUNA SEA
  • 出版社/メーカー: MCAビクター
  • 発売日: 1998/07/23
  • メディア: CD


まずこのCDに初回盤は存在しない。
特に変わった仕様もなく、CD盤面も、銀色に文字だけの表記。
今まで発売された作品が「DISCOGRAPHY」として載っている紙があるくらいか??

さて、この作品、前年の1997年は、RYUICHIは河村隆一として、それ以外のメンバーもソロ活動に専念した年であり、そこからバンドとして復活した後の第1作目。
シングルカットされた「STORM」「SHINE」「I for You」と立て続けにヒット。
「STORM」

「SHINE」

「I for You」

河村隆一としての成功を引きずったポップ路線の延長とも言われ、今までとはまったく別のバンドとなったとファンの中では酷評されている作品である。

CDを再生すると、秒を刻む時計のコチコチ音で幕を開けるのは
「Time Has Come」
  ズンズンと地を這うようなリズムに乗せた、ゆったり目の曲。
  サビ~ギターソロへと解放的になる箇所は、まさに夜明けの印象。
  これから何かが始まるであろう事を連想させる曲。
「STORM」
  前曲の続きで、この曲の印象は朝。
  印象的なイントロギターに続くのは、今までになかったような明るめのサビと歌詞。
   RYUICHI甘めの歌い方が当初かなり気になっていた曲である。
  その甘さを吹っ切るようなギターソロはカッコいい。
「NO PAIN」
  戦争の悲惨さを、愛に例えて訴える哀愁漂う秀曲。
  この曲は甘甘な歌い方じゃないのが好感。
  ギターの音がなんとも言えない 切なさを表現している。
「SHINE」
  一転して、超明るくポップな曲。LUNA SEAの中で一番明るい曲に違いない。
  ギター、ベース、ドラムと縦にビシッとテンポがあっていて聴いていて心地いい。
  ”今以上すべてが輝けばいいね~♪” と超前向きなメッセージが印象的な曲である。
  ボクのblogのタイトルはここから拝借しているのです(プロフィール画像もm(__)m)。
「I for You」
  印象的なイントロで始まり、切ないメロディと、どっしりしたバンドサウンドが心地よいジワーッと心温まる曲。
  誰もが知っている超有名曲だよね。
  結婚式で歌いたかったなぁ~
「Unlikelihood」
   うねるベースと、引っ掻き気味のギターで縦乗りリズムを刻むパンキッシュな曲。
「ANOTHER」
  悩みから脱却するには、光を求めて、勇気を出すんだと、RYUが訴えかけてくる。
  SUGIZOのバイオリン、INORANのアルペジオが上手く混ざった、壮大な曲。
「MILLENNIUM」
  以前のLUNA SEAらしいスピードチューン。
  サビの部分の解放感もLUNA SEA らしさであるね。
  甘めの歌のバックで色々な音が所狭しと散りばめられているのが聴き取れる。
「BROKEN」
   隠れた名曲。
  どっしりとした演奏と、強烈なメッセージ
  ”人は誰だって 心の奥底に 忘れかけて剣を 持っているのさ”
    と問いかけ、ラストでは
  ”人なんて あきらめたふりして 楽しんで終わった方がいいなんて
   ニセモノの 優しさを振り翳すより 今 心の剣を抜こう”
    と締めくくる。この曲は響くわぁ~。
「VELVET」
  切ないメロディーに、切ない歌詞。
  こういった曲では引き締めた歌い方出来るじゃん・・・と
  マイナー調でこれも好きな曲。
「Love Me」
  名曲「ROSIER」にも匹敵するスピードチューン。
  ザクザク刻むギターと、シンプルでいてメロディアスなサビは完璧。
  余程「STORM」「SHINE」なんかより、こっちの曲をシングルカットすればよかったのに・・・
  「ROSIER」に印象近いからあえて外したんだろうか?
  とにかく、疾走感あふれるカッコいい曲。
「BREATHE」
  アコギと、アルペジオが全体を優しく覆う明るめのスローバラード。
  からっとした印象の曲の中、RYUICHIの声は伸びやかで好印象。
「UP TO YOU」
  ザクザクと刻むリズムが心地いい ミディアムテンポの曲。
  ”夢を見続けて走り続けた。明日を信じてその手は離さない~”と締めくくるのRYUICHIの叫びが心に響く。
  終わりの曲でもあり、始まりの曲でもあると呼ばれる名曲。

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こうやって、通して聞くと、問題視されるRYUICHIの歌い方が気になるのは前半部分。
「ANOTHER」からラストの「UP TO YOU」までは、歌い方を使い分けているのか?曲が良いためか?とにかく、歌い方が気にならなくなるんだよね・・・だんだん・・・
この後半部分の流れって好きなんだよね。名曲ぞろいというか・・・いい感じで曲がつながっている。
前半は、単発での曲が存在している分、後半で上手く締めている印象。
いいアルバムなんだけど、地味かなぁ~

この作品は、LUNA SEA が LUNA SEA でなく、”河村隆一+バックバンド”と成り果てたと評価する意見もあるのは事実。
確かに以前の様な、幻想的、緻密さは薄れているけれど、その代わりに、激しさと優しさを得た点では、LUNA SEA の成長だと評価すべきではないかと思うんだよね。

ボクは好きっすよ。
河村隆一&「I for You」のヒットで、知名度があがったお陰で、このアルバムも沢山売れたようです。
その反動で、今中古屋さんで結構安価で売られているんだよね・・・

当時の情報番組に、RYUICHIがこのCDの宣伝に登場したときに、峰竜太さんが『SHINE』を”しね”って読んで、お馬鹿さを披露していたのを思い出したね・・・

初期アルバムもいいけど、この『SHINE』くらいが、一般的には落ち着いて聞けると思うので、聞き逃している人は、ゼヒ!!!!